三味線の歴史


弦を使った楽器は世界中にありますが、日本の三味線の歴史は、基本的に

「中国→琉球→日本」の流れが考えられます。

中国

三味線の起源は諸説ありますが、中国の「三弦」が祖といわれています。

琉球

三弦が、14世紀末の明の時代頃、琉球(現在の沖縄)に伝わります。

「三線(さんしん)」と呼ばれ、蛇の皮を張り、黒檀か水牛の爪などで弾きます。

日本・三味線

琉球の三線が、室町時代の終わり(1560年頃・永禄年間)に伝わり、

琵琶法師たちがそれを改良し、琵琶の撥を応用して使い、演奏したのが、

始まりといわれています。

その後、猫皮を張り、形や大きさを改良し、象牙や木製の撥を使うなど、

日本人の音感に好ましい音色が出るように工夫され、現在のようなもの

になりました。

三味線は、江戸初期(慶長の頃・1600年代初め)から非常な勢いで

流行しはじめ、寛永頃(1625〜43年)には音楽的にも完成され

本格的に用いられるようになりました。